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【中級】夢の物質グラフェンの新機能発見!

2016/07/16

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今年の5月、京都大学らのグループによって、グラフェンを用いてスピン流を電気的に検出できるという報告がなされました。

こちら

この研究により、グラフェンを用いた超高速かつ超省エネデバイスが作れるようになるかもしれません。

今回はスピン流とは?グラフェンとは?といったところからお話を。

 

次世代エレクトロニクスへむけて...

トランジスタの発明からおよそ70年、エレクトロニクスはまさに爆発的な発展を遂げ、日常生活に欠かせないものとなりました。

その間、パソコンはみるみる小さくなり、家電はどんどん便利に省エネになってきました。

これらの製品の中では、シリコンなどの小さな半導体に電気を流すことで計算や情報のやり取りを行っています。

長い歴史のあるエレクトロニクスですが、この「半導体に電気を流す」という根本的な仕組みはいまだ変わっていません。

 

さて、エレクトロニクスの急速な発展には、そろそろ限界が来ているとの指摘があります。

さらに高度なデバイス開発のためには我々は「半導体に電気を流す」ことから卒業し、まったく新しい方法を考えなくてはならないのです。

 

そこで近年精力的な研究によって「半導体に磁気を流す」デバイスが考案されました。

実現されれば従来のエレクトロニクスの限界を突破し、さらなる高速化小型化省エネ化が可能となるコンセプトです。

電気の流れを電流というのに対し、磁気の流れはスピン流と呼ばれ、この分野で中心的な役割を果たしています。

 

スピン流って?

さて、磁気の流れとは、スピン流とは何でしょうか?

まず、スピンとは電子の自転運動に対応するもので、電荷をもった電子が自転することで、電磁石のように磁力を持ちます。

すなわち、電子は電気を帯びているだけでなく、それ自身が非常に小さな磁石でもあるのです。

spin

このスピンの流れのことをスピン流と呼びます。

 

現代のエレクトロニクスでは、電子の持つ電気の力のみしか活用できていません。ですが、電流が流れるところには必ずジュール熱と呼ばれる熱が発生し、エネルギーが熱として無駄に消費されているのです。

スピン流では、電子の持つ電気とスピンのうち、スピンだけが物質中を伝わっていくので熱を発生することがありません

 

このようなスピン流を作り出し、制御することができれば、熱の発生しない省エネデバイスが完成すると期待されます。

 

夢の省エネデバイスへ?

今回の研究では、注目の新素材グラフェン中にスピン流を発生させ、さらにはスピン流の存在を電気的な信号として検出できる、ということが明らかになりました。

グラフェンとは、炭素原子がハチの巣格子状に並んだ、完全に二次元の物質です。

グラフェンの中では電子が非常に動きやすいことが知られていて、電子の動きやすさ(易動度)は現代のエレクトロニクスの根幹をなすシリコンに比べても100倍以上であることが知られています。

その特性から超高速デバイスへの応用が期待され、シリコンに代わる次世代エレクトロニクスの材料として世界中から注目を集めています。

https://en.wikipedia.org/wiki/Grapheneグラフェンの原子構造https://en.wikipedia.org/wiki/Graphene

すなわちグラフェンがスピン流を運ぶ導線として使えることに加え、スピン流を電気的信号に変換する検出器としても使えることが明らかになったのです。

超高速デバイスへの応用が期待できるグラフェンと、超省エネ化を可能とするスピン流の合わせ技デバイス、近い将来に実現するかもしれません。

 

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-graphenespin, 中級

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