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【中級】魔法の筒で高価な薬を大量合成!

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東京大学の研究チームから、医薬品合成に関する画期的な手法が発表されました!

本記事ではこの画期的な手法について説明したいと思います。

医薬品は何で出来ているか?

我々が普段口にする医薬品はその殆どが有機化合物と呼ばれるものですこれらの有機化合物は主に炭素・水素・酸素・窒素などの元素が組み合わさって出来ているもので、我々の生活に無くてはならないものとなっています。

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有機化合物はどのように合成するのか?

有機化合物の合成では、炭素等の元素をつなげて結合を作ったり、結合を切ったりする変換反応を行うことで、まるでレゴを組み立てるように少しづつ目的の組み合わせに近づけていき、目的の有機化合物を形作っていきます。

大まかに分けて有機合成には二種類の方法があります。一つはバッチ法と呼ばれる方法です。この方法では、原料や反応剤などを大きな釜に入れて混ぜることで目的の反応を進行させています。この方法は最も広く使われている方法ですが、様々なデメリットがあります。例えば、目的の化合物を釜の中から取り出して純度を高めなくてはなりません(単離・精製コスト)。また、反応容器(釜)の大きさを変えることが出来ないために、生産量の調整が容易でないこともデメリットの一つです。

もう一つの方法が流通(フロー)法です。このフロー法では、溶媒に溶かした原料を細長い管に流しこむことで反応を行います。このフロー法には様々な利点があります。例えばこの方法だと単離・精製のコストを抑えられたり、エネルギー効率がバッチ法に比べて高いなどが挙げられます。

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バッチ法と流通(フロー)法

しかしながらこのフロー法はまだまだ発展途上であり、特に複雑な構造を有する医薬品などの有機化合物の合成には殆ど用いられてきませんでした。

複雑な医薬品をフロー合成!

今回東京大学の研究チームは、複雑な構造を有するロリプラムという医薬品成分である有機化合物をフロー法で合成することに成功しました。この研究の鍵となったのが固体触媒と呼ばれるものです。これは目的の変換反応を促進しながら、それ自身は安定であり、破壊されることも溶媒に溶けて流れ出ることもありません。今回研究チームらは、新たに作った固体触媒をカラムと呼ばれる筒に詰め、溶媒に溶かした原料をこの筒に通すことで目的の反応が円滑に進行し、殆ど全く廃棄物を出すこと無く目的の有機化合物をフロー法で得ることに成功しました。さらに、複数の異なる固体触媒を詰めたカラムを用いることで、個々の反応を連続的に行うことに成功し、目的物であるロリプラムを単離・精製をすること無く得ることに成功しました。

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フロー反応の模式図

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実際の合成経路

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今回の研究の成果が発展すれば、我々が普段口にする医薬品の製造にかかるコストや廃棄物による環境負荷の大幅な減少に繋がると期待されます。

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